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1966年日ソ合作映画「小さい逃亡者」~上映会に至るまで~

2012年12月2日「小さい逃亡者」を上映するまでにいろいろな山があり、それはひとりでは
決して乗り越えることができないことばかりでたくさんの方に助けてもらいました。
そしてこの映画がなければ決して会えなかった人にも会うことができました。日本でもロシアでも。
正直お金はかかりましたが、貯金を使い果たしても、会えてよかった、上映できてよかったと思える
経験をしました。

ブログで少しずつ綴っていきたいと思います。

「小さい逃亡者」は1966年日ソ合作映画。私がこの映画を知ったのは2007年頃。ロシア人の友人の
映画好きの母親のおかげ。彼女は民芸の仕事をしている私に民芸色の濃い作品やマトリョーシカが
出てくる映画をいろいろと教えてくれました。中でも「小さい逃亡者」はあまりにも印象に残り日ソ合作
でありながら今までなぜ知らなかったのか悔しいくらいでした。
日本に帰り探してはみたものの・・・確かな情報がなく、簡単には見ることができないということだけ
分かりました。映画の内容はもちろん、監督からスタッフ、出演者に至るまで超一流。それだけでも
話題になる映画のはずなのに。と思いつつ、時は流れてしまっていました。

気が付けば早5年。「テープ探そう」とふと思いつき、日ソ合作の日本側「大映映画」に連絡をしてみる
ことにしました。この時初めて「大映」が解散していることを知りました。私はその程度の映画に関する
知識です。慌てて「大映」作品のその後を調べるため、頭に浮かぶいろいろな組織に電話をしました。
意外にもテープはあっさりありました、が、それは字幕もなく赤茶けた最悪の画面。フィルムというのは
回して空気に触れさせなければ傷みも進むらしいのです。他に2本同じフィルムを探してもらい、うち
1本は字幕なし。残り一本は南極基地で使用したものでこういった厳しい環境で保管されたフィルムは
ほぼ壊滅状態とのことでした。ただもう後がない!1%でも希望があれば…ということで3本とも送って
もらい試写をしました。字幕入りの南極仕様フィルムは奇跡を起こしてくれました。今回上映会で使用
したのもこの1本です。
cinema-28.jpg

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